小高い丘の上の平屋建て 第2回 思い出の住まいをリノベーション小野達哉(大阪R不動産/アートアンドクラフト) 思い出がいっぱい詰まった、家主の新婚当時の住まい。新しい入居者に継承してほしいもの、思い切って新調したいもの……。リノベーションをするにあたって大切にしたことは、新旧が互いに引き立て合い、そのコントラストによって住まい全体の魅力を引き上げるような、そんなイメージです。 ![]() まずは住機能の復活 1969年築の軽量鉄骨造。築年の経過に加え、空家期間が長かったこともあり、給排水設備、給湯設備が使用不能な状態だった他、外壁や屋根、庇や雨戸は“味”とは言えない痛みと汚れがあり、この住まいが持つ本来の魅力が損なわれていました。 ![]() 枚方市杉山手というエリアと、85平米という広さ、そして2台分の駐車スペースと広い庭付きという特徴から、メインターゲットは子育てファミリーと想定した。間取りは現状から大きな変更は不要と考え、収納力のアップと、棚板や金物を入居者が自由に設置できる壁を一部につくりました。 ![]() この建物の“愛嬌”に似合う内装材をセレクト マンション用の合板フローリング等、味気ないリフォームがされてしまっていたところは更新し、竣工当時から変わらぬ、良い風合いの突板の壁やパーケットフローリング等は、出来るだけ美装でよみがえらせ、再利用を心がけました。設備に関してもキッチンは再利用する方が全体の雰囲気によく馴染むと判断しました。 ![]() 個性を伸ばす仕掛け 4方を緑に囲まれた丘の上の陽当りのいい平屋建て。この住まいならではの最大の魅力はゆったりとした解放感です。その個性を伸ばすため、和室と一繋がりのウッドデッキを新たにつくりました。 ![]() この縁側のような空間で、天気のいい日に寝そべって読書したり、愛犬が昼寝していたり、子ども達が走り回ったり。 |
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